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開閉感覚を「感じ」から「感覚」に引き上げる

今までの説明だけでは、「開」と「閉」は単なる「感じ」の違いに留まってしまいます。開閉感覚を使う時に「開」か「閉」かをはっきり示している体の部位(開閉感覚の受容器)に集中することが出来れば、この感覚を視覚や聴覚等の五感と同じレベルに引き上げることが出来ます。

そこで開閉感覚の受容器はどこにあるのかお知らせしましょう。開閉感覚の受容器は全身を包んでいる皮膚の内側面にあります。サウナ風呂に行ってサウナ室で十分熱くなった直後に水風呂に入ると、直後は冷たく感じますが、間もなく皮膚の毛穴が閉じてその内側がサウナ室で暖められた体温によって暖かく感じる様になります。この皮膚の内側面の暖かく感じている部分が開閉感覚の受容器です。サウナ風呂に行って試して下さい。そして開閉感覚の受容器の場所をしっかりつかみ、いつでもすぐそこに集中出来る様にして下さい。

サウナの様に全身的ではありませんが、自宅で入浴時に冷水を入れた洗面器かバケツを用意しておき、お湯で十分に温めた手か足を冷水の中に入れるという方法もあります。

開閉感覚の受容器の場所がはっきり判ったら、そこに集中して「開」か「閉」かを判別します。説明の便宜上「毛穴が開く・閉じる」という表現を使っておりますが、これはあくまで「気」のレベルの状態を言葉で表現するための例えであって、現代医学的な状態を述べているのではありません。理解を容易にするため、開閉感覚の受容器(皮膚の内側面)が「開」の時と「閉」の時の違いを表にまとめておきます。

「開」 「閉」
毛穴が開いている様な感じ 毛穴が閉じている様な感じ
開放感 閉塞感
解放感 拘束感
拡張 収縮
柔らかい 固い
皮膚を通して気が交流 皮膚が気の交流を遮断

 

この時前胸上部の「開」と「閉」の反応に注目すると一番判り易いのですが、全身のどこの皮膚の内側面でも「開」か「閉」かを判別出来る様にしておくと、体の部位別の開閉状態が判る様になり、開閉感覚の応用範囲が広くなります。 「開」か「閉」かを判別する時に、この受容器に無意識に集中出来る様になった時、この感覚は五感と同じ様なはっきりとした感覚として使うことが出来る様になります。そのためには開閉感覚を実生活の色々な面で意識的にどんどん使うことが必要です。

 

次は 開閉感覚を実際に使ってみる